製品概要
Hazardous Material Identifier (HazMatID) は、現場測定用FTIRとして開発された新しいテクノロジーを搭載したフィールド型毒物、劇物、危険物同定用FT-IRシステムです。
HazMatID は、危険区域で作業に従事する人々の防護用具 として特別に設計されました。
HazMatIDは完全防水・防塵構造なので、低温、高温、0-100%の湿度の環境においても使用可能であり、本装置の洗浄においても容易に行うことが可能です。
各種のスペクトルライブラリーを搭載し現場で素早く未知物質の定性分析が可能です。米国では2003年4月より発売開始され、現在500台以上の販売実績があります。
現場分析に最適
HazMatIDの探知原理はFT-IRのATR法(1回反射ダイヤモンドATR)を採用しております。
1回反射のダイヤモンドのATRを使用することにより、試料の前処理を行うことなく簡単に分析を行うことが可能になりました。また、現場での分析が簡単に行えるように、赤外分光部データ処理PC部(タッチスクリーン式)、および電源部(バッテリー)が小さなケースに収納されております。また、完全密閉(防水性)なので、装置が汚染された場合においても、本体を洗浄することが可能です。
測定原理
ミラーにより入射した赤外光はダイヤモンドの結晶と試料面の間で反射しFT-IR検出部へ行きます。試料面ではエバネッセント波と呼ばれるにじみ光が結晶表面を超えて現れます。 試料は結晶と密着することにより、赤外吸収を起こしスペクトルを得るこができます。
特徴
■ 煩雑な試料の前処理が不要
粉体試料等はKBrを使用せずに原体のまま測定ができます。
■ 堅牢性がある(頑丈です)
電源を切った際の干渉計駆動部の自動ロック機構や、湿度のある過酷な環境下でも耐え得る頑丈なZnSe光学系を搭載しています。
■ 遠隔操作が可能
OS(Windows XP Embedded)を搭載しており、無線LANを用いて遠隔操作が可能です。
■ 完全防水構造
応用例
■ 反テロ対策の一環としての大量破壊兵器になりうる可能性のある化学剤の定性、および生物剤の可能性の有無(スクリーニング)。
■ 国境線や港などを不法に通過させようとする麻薬、覚せい剤等の定性。
■ 麻薬、覚せい剤等違法ドラッグの合成の材料になり得る物質の定性。(メタフェタミン、エクスタシー)
■ 爆薬、爆発物質の定性。
■ 偽造通貨や、紙幣の特定やその材料になり得る物質の分析
米国では2003年4月より発売開始され、現在500台以上の販売実績があります。主な配備先は下記の通りです。
■ 米国安全局(National Guard CST’s)
■ 国連兵器査察団 (UN Weapons Inspectors)
■ 米国国防総省 HazMatチーム (Pentagon HazMat Teams)
■ 米国中央情報局 (CIA)
■ 米国連邦捜査局(FBI)
■ 米国 薬事局 (DEA(Drug Enforcement Administration))
■ 米国税関 (US Customs)
■ 米国空軍
■ 食品および製薬管理局 (FDA)
■ 米国環境庁 (EPA)
■ 米国全土の消防署 HazMat チーム(Teams throughout the U.S.)
製品仕様
商品名 | HazMatID |
干渉計 | コーナーキューブ干渉計( オートアライメント機能付 ) |
検出器 | DTGS |
波数範囲 | 4000 – 650cm-1 |
分解能 | 4 cm-1 |
光源 | Wire-wound IRソース |
サンプリングインターフェイス | 1回反射ダイヤモンドATR(SUS316マウント) |
補正用レーザー | Solid State Diode Laser |
赤外集光レンズ | ZnSe |
電源 | 内臓バッテリー又は外部ACアダプター(115/240VAC 1.5A) |
内臓バッテリー | リチウムイオン電池(最大2時間) |
装置寸法 | 460mm(幅)x230mm(奥行き)x180mm(高さ) |
装置重量 | 約10kg |
OS | Windows XP Embedded(日本語) |
CPU | Pentium 300MHz |
ハードディクス容量 | 1GB(コンパクトフラッシュ) |
インターフェイス | タッチスクリーンコントロール、イーサーネット、USB、PS2 |